新ヴンダーシア帝国は敗北し滅亡したが、その活動は国内外に多大なる影響を残した。
新ヴンダーシア帝国はドイツとの同盟を通して欧米の科学技術を活発に輸入し、それをヴンダーシア特有の魔法技術と結びつけた。
クロイツェスは
魔砲を戦艦と組み合わせて実用化し、さらにドローンのような小型無人機を開発し、無人機の世界初の実戦投入が行われた。これは新帝国が滅びた後もヴンダーシアの産業に大きな影響を与える。
ヴンダーシア内に関しては、帝国派勢力は封建的貴族制度の完全打倒という役割を果たした。ヴンダーシア東部で複雑化していた貴族封土は全て新帝国により一掃され、保守的な
デウス・グロース王国では今回の戦争を通してクーデタが起き、貴族制度の最後の砦となっていた
ロイヒティルは政界から退いた。戦後に成立した
ヴンダーシア連邦では"公"以下の貴族は全て貴族としての権限を剥奪され、君主が残る国でも一人の君主による集権的かつ近代的な政治体制が作られた。
また、
新ヴンダーシア帝国は古代以来初めてヨーロッパを侵略したヴンダーシア国家であり、欧米からみると後進地域だと思っていたヴンダーシアが突然ヨーロッパを脅かす事態となり衝撃的なことであった。前述の技術発展もあり、ヴンダーシアは一等国として認められるようになっていく。